中国特許出願、実体審査料と請求項数は連動しない??

 パリ優先権を主張しての出願、またはPCT中国国内移行により中国へ特許出願される場合、「出願費」及び「実体審査費」と呼ばれる庁費用が発生します。

1、出願費

 出願日の納付期限は、出願日より2か月以内または受理通知書の受領から15日以内であります。
 期限内に納付せずまたは金額が足りない場合は、出願を取り下げたものとして見なされます。
 
 この出願費には、基本出願料(特許900元)の他に、「出願附加費」という項目があります。

 明細書(図面を含む)のページ数が30ページを超える場合、31ページ目から1ページあたり50元加算されます。
 また、301ページを超える場合、301ページ目から1ページあたり100元加算されます。

 請求項数が10項を超える場合、超過する請求項については、1請求項あたり150元加算されます。

 また、優先権を主張する出願の場合、優先権の件数に応じた優先権主張費(1件あたり80元)があります。期限内に納付せずまたは金額が足りない場合は、優先権を主張していないものとして見なされます。

2、実体審査費

 実体審査費は2500元、実体審査費の納付期限は出願日から3年以内です。
 但し優先権を主張するものは、最も早い優先権日から3年以内です。
 期限内に納付せずまたは金額が足りない場合は、出願を取り下げたものとして見なされます。
 
 また、日本特許庁、欧州特許庁、スイス特許庁が国際調査機関として国際調査報告が作成されているPCT出願の場合、中国国内段階の実体審査費について20%の減額が適用できます。

 お気づきでしょうか。

 請求項数に応じて加算される「出願附加費」は実体審査請求される請求項数ではなく、出願時書類に対して算出されるようになっております。

 まずパリ優先権を主張しての出願、またはPCTルートによる中国国内段階移行手続きを完了させ(出願時明細書及び請求項数に応じた出願費を算定及び納付)、

 しばらくしてから期限内に実体審査請求を行うやり方であれば、

 ・審査請求時
 ・中国特許庁が発行する実体審査に入る旨の通知書を受領してから3ヵ月以内

 のタイミングで自発補正を行うことができるが、

 この自発補正によりに請求項の数を増やしても、請求項数に応じて庁費用が増額することはありません

 中国特許出願では、拒絶理由通知がされてからの請求項追加は日本よりも多く制限を受けます。
 
 自発補正を充分に利用することが薦められますが、本文を自発補正を考慮する際の一つのヒントとしてお考え下さい。

 中国特許出願のお見積り及びご依頼は、弊所までお声掛けください。

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